「パンチ一つには耐えられるように設計してるんですよ。ところが4分続く揺れに耐えられるようには設計していない。福島ではそれが起こったと思います。疲労破壊です」
この発言は、東芝で福島第一の3、5号機、浜岡の1、2、3号機、女川1号機の格納容器設計に携わった渡辺敦雄氏である。
原発は、長時間震動を想定して設計されていないのだ。
長時間といっても4分だけど、それだけの時間続く揺れに原発は耐えることができない。
事実、3・11地震の揺れに、福島第一は耐えられなかった。
もう、この一点だけで、すくなくとも以上の原発は即、廃炉にしなければならないし、ほかの原発も調査して、同じような想定の設計であれば、すぐに廃炉するべきだ。
この情報ソースは、またしても朝日新聞の「プロメテウスの罠」である。依然として、この連載は冴えている。
ところで、渡辺氏が東芝に在籍していたときの同僚が、原発事故当時の原子力安全委員長の斑目春樹(敬称略)だそうで、「一緒に原発の安全性を解析したんです」とか。
ということは、斑目は原発が長時間震動に耐えられないということを知っていたことにならないか。
であるのに、原子力安全委員長なるポストで、それを指摘、問題化しなかったのは、どういうことなのだろうか。
それと、原発メーカー在籍経験者が、原子力安全委員長に就くというのは、職務的倫理性というのか、この面からも赦されるものではないだろう。
ここにきて、原発の不都合な真実、隠されていた事実がどんどん露呈している。
公的、民間のいくつかの原発事故調査があったが、もう一度やり直す必要があるのではないだろうか。
(参考・引用資料『朝日新聞』「プロメテウスの罠・追いかける男14」2013年9月24日朝刊)
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