出演ロドリゲス、監督マリク・ベンジェルール
1960年末、アメリカ・デトロイト。
紫煙にくすぶる酒場。
その隅から聴こえてきた男の歌声と歌詞は、人のこころをとらえ、たましいをゆさぶった。
それは“天才”とも称された。
そんな男のうわさを聴きつけた音楽プロデューサーが場末の酒場を訪れた。
そして、そのうわさがガセでなかったことを知る。
ただちにレコーディング契約され、全米で2枚、この男のアルバムが発売された。
男の名はロドリゲス。
世間では無名だったが、音楽のプロのあいだではボブ・ディランと比肩されたほど、高い音楽性を誇った。
だが、リリースされたものの、これが売れない。
プロデューサーは売れると確信したのだが、なぜかアメリカ人はまったく、この男の音楽に聴く耳を持たなかった。
そして男は70年代に、とつぜん姿を消す。
しかし、それから数年たった南アフリカで、ロドリゲスの音楽がこの地を席巻する。
その圧倒的人気は、プレスリー、ストーンズ、ビートルズでさえ凌駕するものであった。
しかも、歌っている本人が知らないまま。
90年代になると男は、南アで悲劇的な伝説の人物として語られるようになる。
「ステージで頭を打ち抜いて死んだ」とか「ステージで焼身自殺した」、あるいは「獄中でヤク中で亡くなった」とか。
だけど……。
これ以上は書かないほうがいい。あとは観てのお楽しみだ。
あるシンガーをめぐるドキュメンタリー。
ひとつの映画作品として、あと味のいい爽快感に包まれる秀作だ。
全米で、映画ではヒットした。また世界の多くの映画祭で受賞している。
紫煙にくすぶる酒場。
その隅から聴こえてきた男の歌声と歌詞は、人のこころをとらえ、たましいをゆさぶった。
それは“天才”とも称された。
そんな男のうわさを聴きつけた音楽プロデューサーが場末の酒場を訪れた。
そして、そのうわさがガセでなかったことを知る。
ただちにレコーディング契約され、全米で2枚、この男のアルバムが発売された。
男の名はロドリゲス。
世間では無名だったが、音楽のプロのあいだではボブ・ディランと比肩されたほど、高い音楽性を誇った。
だが、リリースされたものの、これが売れない。
プロデューサーは売れると確信したのだが、なぜかアメリカ人はまったく、この男の音楽に聴く耳を持たなかった。
そして男は70年代に、とつぜん姿を消す。
しかし、それから数年たった南アフリカで、ロドリゲスの音楽がこの地を席巻する。
その圧倒的人気は、プレスリー、ストーンズ、ビートルズでさえ凌駕するものであった。
しかも、歌っている本人が知らないまま。
90年代になると男は、南アで悲劇的な伝説の人物として語られるようになる。
「ステージで頭を打ち抜いて死んだ」とか「ステージで焼身自殺した」、あるいは「獄中でヤク中で亡くなった」とか。
だけど……。
これ以上は書かないほうがいい。あとは観てのお楽しみだ。
あるシンガーをめぐるドキュメンタリー。
ひとつの映画作品として、あと味のいい爽快感に包まれる秀作だ。
全米で、映画ではヒットした。また世界の多くの映画祭で受賞している。
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