4月2日、福島原発4号機と核燃料プールの安全性についての市民団体の集会が衆議院第二議員会館で開かれ、井戸川前町長は出席していたエネ庁担当者に質問をした。
「あなたがた政府の人は、4号機が安全だと明言しない。それなのになぜ、そんなところに私たちを帰そうとしているのですか」
それにエネ庁担当者は「私はそれを話す立場にありません」と答えた。
いま「プロメテウスの罠」は「家が買えない」というタイトルで連載されている。
その内容は、福島原発から避難した人たちが、元の住居から離れた土地に家を立てる場合、東電から不当に安い賠償金しか提示されず、その賠償交渉に、経産省など政府が東電サイドでリードしていることを明らかにしたものだ。
本連載、ひさびさの鋭い切っ先である。
原発を推進してきたのは経産省であり、本省退職者の多くが原発メーカーなど、原子力ムラに天下りしていることはよく知られている。
そしてなにより、福島原発事故の責任の多くはこの経産省にある。
(経産省役人の天下り先の利益のために原発は存在する、と最近とくに強く思う)
そう、まさに事故の加害者であり、裁かれるべき側の人間なのだ。
そんな人間が、被害者である避難した人たちにたいして、安全だと明言できない原発近くの自宅に帰そうとする。
避難した人たちが、自宅は危険だから、新たに別の土地に家を建てたいといえば、現実的にとても買えない、不当に低い賠償金しか提示しない東電側に立って避難した人たちに命令する。
そして、そんな政府の役人たちに向けて、井戸川さんはこう述べたのだ。
「裁かれるべき人間が、私たち被害者に右向け、左向けって命令している。こんなことってありますか。いま裁いているのはニセ黄門なんですよ」
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