2011年12月23日金曜日

東電社長「電気料金の値上げは事業者の義務というか権利だ」 。 国民「東電幹部を刑事裁判にかけるのは我々の義務であり権利だ」

【ただちに危険だ! 原発通信】№30


東電社長の西沢俊夫という男が口を開くたびに、人の怒りの感情に火をつける。「除染はボランティア」「責任を取るという言い方が正しいと言うことはともかく」、そして今回の電気料金値上げの申請について電気事業法に基づく事業者の義務というか権利だ」である。

この発言をテレビで聴いたとき、西沢社長がなにを言ってるのかすぐに理解できなかった。電気料金値上げの理由に「義務」とか「権利」ということばがつながらないからだ。西沢はこう言いたいのだろうか。電気の安定供給のために、電気料金を改定する義務と権利を東電は有していると。しかし、これは恐るべき上から目線での発言である。

この発言をゆるしているのは、東電管内エリアの住民は、ほぼ東電からしか電気の供給を受けられないことにある。つまり電気事業の独占化だ。そう、われわれは嫌でも、東電から電気を買わなければならない。水道、ガス、電気をライフラインと呼ぶが、電気はまさに現代生活における命綱である。その命綱を東電が握っていることが、こんな横暴な発言をゆるしている。

発電と送電の独占によって、世界でもっとも高い電気料金をふんだくることができ、しかもその料金には「東電関係者の接待用施設の維持管理費」や福利厚生施設や社内サークル活動費、自社株式の購入奨励金、高利の財形貯蓄の利子などまで算入」(東京新聞1223日朝刊)することができるのだ。

そして、そもそも値上げしなければならないのは、自分たちが起こした事故の賠償のためだ。自分がしでかした過ちを、それをあろうことか、自分が犯した被害者に尻拭いさせようという魂胆だ。「盗人猛々しい」とは東電のために用意された語彙かもしれない。こういう発言を東電社長が連発するのは、いままで嘘偽りの安全イメージ操作、安全神話を創作してきたこれまでのクセが抜けきらないというか、まだこの手法がまかり通ると思いこんでいるからにちがいない。

東電が電気料金値上げのために「義務」と「権利」をいうなら、われわれは東京電力が原発事故を起こし、病気や死にいたる天文学的な大量の放射能を大地や海など、人の住生活環境に撒き散らしたことにたいして、法的責任をとることを求める。

日本国民は東電役員幹部並びに原子力安全委員会委員、経済産業省原子力安全・保安院幹部職員等の刑事裁判の訴追を求める義務と権利を有する。

原発事故の放射能汚染のために、有機農法による安全な作物を栽培していた福島の農民を自殺においやり、15万の家族の住まいを奪って避難生活を余儀なくさせ、200万の福島県民と数千万の東北・関東の住民に死と健康被害の恐怖をまねかせたのである。しかも現世代にかぎらず、すくなくとも今後何百年もの世代において。

こんな未曾有の人類史的犯罪をなした者どもが、なんの法的制裁を受けないことなどありえようか。もし司直が、その法的役人としての義務を果たさないならば、日本は法治国家を放棄したとみなさなければならない。

そのときわれわれ国民は、唯一残された手段を行使する権利を有する。その「唯一残された手段」を東電並びに電力会社、原発に関連するすべての官庁役人・政治家・原発関連メーカー・ゼネコン・マスコミ・御用学者、いわゆる「原子力ムラ」「原子力マフィア」などと呼ばれている原子力利権者どもはよく心するがよいだろう。

1 件のコメント:

株主の権利 さんのコメント...

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。