2012.3.11「100万人デモ」でただちに全原発廃炉だ!
2012年の「就職先人気企業ランキング」が発表された。その男子理系のベスト3を見て、あっと驚いた。1位が東芝、2位が日立製作所、3位が三菱商事。そう、ベスト3が雁首並べて原子力ムラの中核構成員ときたもんだ。
東芝と日立製作所は原発製造メーカーで、三菱商事は三菱東京UFJ銀行、原発製造メーカーの三菱重工と並ぶ、三菱グループ御三家の一社だ。
こんな企業をめざす学生諸君のセンスは最悪だ。よりにもよって、ぼくが思うところの日本を代表するウルトラブラックに就職したいなんて。この3社がランクインすべきなのは、今年、東京電力が世界第2位となった国際環境NGO「グリーンピース」が主催した「世界最悪企業大賞」だろう。
こんな大会社に入るのは、そのほとんどが小中高大と受験勉強に明け暮れてきた者たちだ。そしてその最終目標である就職先が、なんと世界を破滅させる可能性を有する企業なのか。
東電福島第一原発が次々と爆発したが、このうち1、2号基がGE社製(アメリカ)で、3、4号基はそれぞれGEのライセンス契約で東芝、日立製作所が製造とメインテナンスを担当した。
これまで、フクイチ大爆発による放射能汚染への国民の怒りの矛先は、もっぱら東電と政府首脳、経産省(保安院)、文科省、原子力安全委員会、御用学者などに向けられてきたが、ここにきて原発製造メーカーの製造責任についての論議がたかまってきている。
それはそうだろう。当初からGEの原発に欠陥があることは、GE社員の内部告発もあって明らかとなっていたのだから。NHKのドキュメントでも、それをはっきりと指摘していた。そのことを東芝と日立製作所が知らないわけがない。
さらに、日本の原発がとんでもない人類史的事故・犯罪を起こしたのにかかわらず、日本社製の原発を外国に販売することをたくらんでいるのだ。民主党政権は発足当初から原発輸出に熱心だったが、フクイチの大事故を経験しても、輸出のほか、まだ国内での原発稼働から脱することができないのは、この3社の思惑が絡んでいることはまちがいないところだ。
そう、この3社は原発で大儲けしようと、莫大な設備投資をしている。この金を回収しないことには、たとえ日本を世界を放射能汚染まみれにしても、原発から足を洗わないつもりなのだ。
いっぽう、国内の消費者はこの3社の製品をボイコットする動きがある。東芝、日立、三菱の名が付いた製品を買わない消費者の登場である。まだ、大きな声の「不買運動」にまではたかまっていないけれど、ぼくの周囲でもたとえばクーラーや洗濯機、冷蔵庫などの家電製品を選ぶとき、最初からこの「原発3社」を外して検討する人を見かける。
この動きがグループ関連企業にも拡大すると、たとえ巨大企業といえども窮地におちいる。たとえばビールを買うとき、キリンビールは「原発の三菱グループ」だから買わないという消費者が増えれば、キリンもたまったものではないだろう。グループ企業間での脱原発の動きが起こるかもしれない。
もし、日本の10パーセントの消費者がこの3社の製品を買わなくなれば業績は一気に落ち、これが20や30パーセントとなれば、確実に会社存続は危うい。
「原発に頼らない安心できる社会へ」と脱原発宣言をして、東電の電気を買わないことにした城南信用金庫の姿勢は、ある面、東電がもっとも恐れることである。発電と送電を独占すること、それに原子力で発電することで、世界一高い電気料金と利益をふんだくることができたのが、城南信用金庫のような企業がどんどん出てくると、そうはいかなくなるからだ。そういう面で、この城南信用金庫のやり方は強力な脱原発運動なのだ。
そういったたぐいの動きが、消費者からこの3社を対象に拡大しようとしているのである。いまこの3社は人気企業だけど、世間から白い目で見られる日も近いことだろう。ちなみに、昨年の「就職先人気企業ランキング」の10位だった東電は、ことしは100位に入らない圏外となったことも覚えておいたほうがいい。
嗚呼、そんな時期、きみたち学生諸君はこんな会社に就職したいと望むのだ。もう一度言っておこう。それにしてもきみたちはセンスがわるい。
1 件のコメント:
関電の大株主権利を行使して脱原発を目論む大阪市の動きについてはどうお考えですか?
一連の脱原発運動の中で最も実効性が高いと感じているのですが。
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