【ただちに危険だ! 原発通信】№24
ぼくは2か月に一度ぐらいだけど自宅近くの美容院でカットしている。ぼくの髪を切ってくれるのは女性店長。その彼女と3・11以来、行けばフクイチ事故の話になる。
彼女の実家は飯館村なのだ。もう、「福島県」と付け加えなくても「飯館」というだけで全国に通用するだろう。それだけ放射線量が高くて全国的に有名になってしまった村だ。
彼女は結婚していて小学生の子どもが二人いる。そして子どもたちは、いつも夏休みに飯館の実家に行くのを待ちわびていた。なぜなら、その実家には千葉の柏では絶対に見つからない、ものすごく綺麗な小川があって、子どもたちはそのせせらぎで日がな一日、水遊びをするのがたのしみにしていたからだ。彼女いわく、ほんとうに飯館は自然が豊かなところだそうだ。
だけど、ことしはそんなことはできない。(いや、ことしどころか、子どもたちが飯館のせせらぎで水遊びすることは少なくても数10年以上できない)それどころか、原発事故のため、新潟の田舎にあるアパートに避難して、彼女の実家にはだれも住んでいないのだから。
彼女によると、避難した人にたいする住居費は5万円まで国からの援助が出るらしい。その人の住まいから避難させなくてはならないことをしておきながら、仮の住まいは5万円以下の家賃しか国や東電は出さないのだ。
福島第一原発事故が起きて、この8か月余りの期間にどれだけの人が、はかりしれない苦しみと悲しみと心身の傷と経済的損害を被ったのだろうか。だけどこの被害は、まだ終わりではない。もしかすると、これでは済まない想像を絶する放射線被曝による晩発性障害が待ち受けているかもしれない。
というような事実や将来への恐ろしい危惧について、東京電力をはじめ原発利権をむさぼる政治家、経産省、文科省などの役人、原子力保安院の委員、原発開発メーカー、ゼネコン、マスコミ、御用学者、タレントはどう思っているのだろうか。
これからぼちぼち、「ただちに人体への影響はありません」の「ただちに」の有効期限が切れるかもしれない。
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