2013年12月16日月曜日

原発はすべての人間の営みを、一瞬にして根こそぎ台なしにする

京都で数百年つづく醤油や麹づくりのドキュメントがテレビで放送されていた。

ぼくは『天皇家の食卓』という「ふしぎの国の和の食」をテーマにしたノンフィクションを書いたことがあり、日本の伝統的な和の食材にとても興味があるのだ。

そのとき、ふっと、福井の若狭湾沿岸に乱立する原発が事故を起こせば、その時点で、この伝統的ないとなみが、たちどころに途絶えてしまうのだ、という想いがよぎった。

原発は、代々受け継がれてきた人間のいとなみを、一瞬にして台なしにする。

過去の歴史も、未来の希望も根こそぎ奪いとってしまう。

日本にしかない、伝統的な和の食材をつくる匠たちの丹念な仕事ぶりを見ながら、いまさらながら、そんな原発の存在を想った。いや、呪った……。

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